KIO通信vol.24
【シートベルトを正しく着用しましょう】
9月21日から9月30日まで、秋の全国交通安全運動が行われました。例年、日の入り時間が急激に早まる秋口以降は、夕暮れ時から夜間にかけて重大事故が多発しています。そのため、自動車等の運転者は夕暮れ時からの早めのライト点灯やハイビームの活用、歩行者は反射材用品やLEDライト、明るい目立つ色の服装を着用し、視認性を高めることを心がけましょう。
今回は全国交通安全運動の推進項目の一つであるシートベルトの着用についてご紹介いたします。
◆シートベルトの正しい着用方法とは
シートベルトは正しく着用することで、交通事故に遭った場合の被害を大幅に軽減するとともに、正しい運転姿勢を保たせることにより疲労を軽減させるなど、様々な効果があります。警察庁が推奨するシートベルト着用方法は以下の通りです。
1.シートに深く腰掛け、体を斜めにせず正しい姿勢。
2.肩ベルト(3点式ベルトの場合)は、首にかからない。また、肩ベルトがたるんでいない。
3.ベルトがねじれていない。
4.腰ベルトは骨盤を巻くようにしっかり締める。
5.バックルの金具は確実に差し込む。
◆後部座席もシートベルトの着用を!
道路交通法改正で平成20年6月1日より全座席のシートベルト着用が義務化されています。(ケガ、障害、妊娠で座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でない人等、やむを得ない理由がある場合を除く)
特に、高速道路・自動車専用道では後部座席の同乗者にシートベルトを着用させなかった場合、交通違反として違反者1人につき違反点数1点が加算されます。後部座席でシートベルトを着用せずに交通事故に遭った場合、以下のような危険性があります。
1.車内の構造物(ピラーやシートなど)に激突し、自らが傷害を負う危険性
車内で全身を強打する可能性があります。交通事故の衝撃により、すさまじい力で前席や天井、ドア等にたたきつけられることになります。仮に、時速60kmで進んでいる車が壁等に激突した場合、高さ14mのビルから落ちるのと同じ衝撃を受けます。
2.運転者や助手席同乗者へぶつかり、危害を加える危険性
前席の人が被害を受ける可能性があります。衝突の勢いで後席の人が前方に投げ出されると、前席の人はシートとエアバッグで挟まれ、頭に大けがをすることなどにより、命を奪われることもあります。後席の人がきちんとシートベルトを着用することは、前席の人の命を守ることにもつながっています。
3.窓などから車外に放出される危険性
車外に放り出される可能性があります。衝突の勢いが激しい場合、後席から車外に放り出されることがあります。車外に放り出されると、硬いアスファルトに体をぶつけたり、後続車両にひかれることで、最悪の場合は命を落としてしまいます。
◆チャイルドシートの正しい使用方法について
道路交通法では6歳未満の子供を車に乗せる場合はチャイルドシートの使用が義務付けられており、JAFはチャイルドシート使用を推奨する子供の身長の目安を、これまでの140㎝未満から150㎝未満に引き上げることを発表しました。
チャイルドシートの取扱説明書などに従って正しく使用することで、事故の被害を軽減するほか、子供が運転操作を妨げることを防止することができます。
・子供の成長に合わせ、体格に合うものを使用する。
・なるべく後部座席で使用する。(助手席エアバッグ装備の場合)
・座席に確実に固定する。
※やむを得ず助手席に設置する場合は、座席をできるだけ後ろに下げ、前向きに固定する。
【参照元】
令和6年秋の全国交通安全運動推進要綱 – 内閣府 (cao.go.jp)
全ての座席でシートベルトを着用しましょう|警察庁Webサイト (npa.go.jp)
一般道路の後席シートベルト着用率は43.7% 今なお低い、後席シートベルト着用の意識 | JAF
JAFがチャイルドシート・ジュニアシート使用を推奨する身長の目安を150cmに引き上げへ|自動車交通トピックス|JAF Mate Online